片頭痛でお悩みの方へ朗報です。

脳神経内科の鈴木日子先生の診療(月曜日16:00~18:30、火曜日8:00~11:30)において

片頭痛予防薬であるエムガルディ®という薬剤をみのかも西クリニックで処方箋を出すことが出来ます。

美濃加茂地区では現在のところみのかも西クリニックは処方できる数少ない医療機関の1つです。

頭痛治療で大切なことは、適切な診断が最も大切です。

頭痛の原因は多岐にわたります今回ご紹介させていただく治療薬は片頭痛のみに有効です。このエムガルディ®は適応のある方にはとても有効です。

以下は頭痛の原因やCGRP治療薬の使用条件を記載してありますので、ご参考にしていただけば幸いです。

片頭痛が起こるメカニズムの1つとして、CGRPという神経伝達物質が脳の周りの血管に作用して頭痛が生じます。この片頭痛予防薬エムガルディ®はCGRPモノクローナル抗体が含まれており頭痛を引き起こすCGRPにくっついてCGRPの働きを阻止することにより片頭痛が起きないようにしてくれます。従来の予防薬と違い、片頭痛のメカニズムに合わせた作用機序であり高い予防効果が期待できる薬剤です。

現在、日本では2種類の抗CGRPモノクローナル抗体製剤が使用可能です。アジョビ®という薬剤とエムガルディ®という薬剤で、ともに皮下注射薬です。アジョビ®は4週間ごとに1本(225mg)皮下注射する方法と1回3本(675mg)を12週間ごとに皮下注射する方法があります。エムガルディ®は初回に2本注射し、その後は1本を1か月ごとに皮下注射します。いずれの薬剤も1か月あたりの片頭痛日数の短縮、片頭痛にて日常生活に支障のあった日数の短縮などが臨床試験で認められ、高い予防効果が期待できます。

問題点としては非常に高価なお薬であることです。3割負担の場合では注射1本あたり約12000円~13000円程度かかります。使用にあたってはまずは開始して3か月後を目安に片頭痛がどうなったか評価し、効果が得られていない場合には中止とします。効果が出ている場合には使用を継続します。使用継続後も定期的に治療効果を評価し、頭痛の消失や軽減により日常生活に支障が出なくなったら使用の終了を検討します。

新しい予防薬の登場により片頭痛の治療は大きく変わりました。非常に値段が高く、経済的負担が大きいため気軽に使用はできないと思います。しかし高い予防効果が期待でき、日常生活への影響も軽減されることにより、よりよい日常生活の実現や仕事や家事などの生産性向上にもつながると思われます。

従来の片頭痛の治療薬を使用していても片頭痛が抑えられない方で、使用を考えてみたいという場合にはご相談ください。

参考資料

CGRP 関連新規片頭痛治療薬ガイドライン(暫定版)

慢性頭痛の診療ガイドライン 2013